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大手企業になればなるほど、笑顔が痛々しい店員さんと出会う

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笑顔が痛々しい店員がいる。

大手のお店でよくそういう店員さんと出会う気がする。

 

きっと接客の一環として「笑顔」を披露してくれているのだろうが、引きつったような不自然な笑顔を向けられても、こちらは何も嬉しくない。そういう店員さんを見ると、「上司とかから『笑え!』って言われて無理に笑っているだろうなぁ」と思ってしまう。そんな人に商品を勧められても、色々と集中できない。店員さんの痛々しさばかりが伝わってきてしまい、可哀想な気持ちになってくる。もしかしたら、憐れみを誘うことで籠絡しようとする作戦という可能性もなくもないが、あまりにも狡猾すぎるだろう。もっと素直に客を取り込んでもらいたい。そんな搦め手を考える前に、もっと消費者に選ばれる製品を作れ。

 

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それにしても、日本企業がこぞって行っている笑顔礼賛は一体何なのだろうか。みんなそんなに笑顔が嬉しいのか?よく分からない。私は別に赤の他人から笑顔を向けられても嬉しくはない。赤ちゃんならめっちゃ嬉しくなるけど、お互いに汚らしい大人が笑顔を見せつけあっても気持ち悪いだけだと思う。

 

大体にして、笑顔なんてものはそんな簡単に出るものじゃない。例えば自分がレジに立っていて、目の前に客が来たとしよう。大手の接客ではこの時点で満面の笑みを浮かべている。でも落ち着いて考えてほしい。この状況のどこが可笑しいのだ。微笑ましいのだ。それともあれか、客が金を持ってきたことが嬉しくて堪らないのか。目の前のかもに思わずニヤけてしまうのだろうか。

 

 

人は普通、見知らぬ他人と出会っただけで笑顔になることはない。そんなの無人島に遭難しているときぐらいだろう。その場合はきっと笑顔だけじゃなくて、泣きながら抱き合うはずだ。

だからそもそも従業員と客という立場で笑顔がいきなり交わされる時点で、気持ち悪さを感じてしまう。だってそんなの絶対にどちらかが無理をしているだけでしょ。不自然なタイミングで出された笑顔なんて何も嬉しくないから。

 

 

まあきっと私の意見は少数派なのだろう。周囲を見渡すまでもなく、世の中は笑顔がサービスの一環であると認識されていて、それが当たり前になりつつある。

でも私は思うのだ。

笑顔というのは感情の発露である。それがマニュアルに落とし込まれるというのは、あまりにも酷じゃないだろうか。自分が笑顔になりたくなくても、笑顔を作らなければならないのだ。つまり演技である。自分の心に嘘を吐く作業である。

そんなのが強制されるなんて、なんとも不思議な世の中である。

私は無理に作られた笑顔なんか無くてもいいから、誠実な対応をしてもらえればそれだけで十分満足できる。愛想は余計である。 

 

素直に考えて、上手な笑顔で客を落とすよりも、企業の上質な商品で客を落とす方が健全な企業活動だと思うのだ。少なくとも従業員の感情をコントロールする姿勢はいただけないだろう。いいよ真顔で。

 

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以上。