俺だってヒーローになりてえよ

何が足りないかって、あれだよあれ。何が足りないか分かる能力。

【小説紹介】 荻原浩『明日の記憶』1000冊の中で一番泣けた物語

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どうも。小説をこよなく愛する男、ひろたつです。

今日は私が今まで1000冊以上の小説を読んできた中でも、一番泣いた小説を紹介します。

知人からも評判が良かったので自信を持ってオススメします。

 




○本の概要



明日の記憶 (光文社文庫)

荻原 浩 光文社 2007-11-08
売り上げランキング : 10536
by ヨメレバ

 

知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ、頭痛、不眠、目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。
上質のユーモア感覚を持つ著者が、シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。

 

○著者の最高傑作!

正直な所、この小説は間違いなく楽しんでもらえるので予備知識無しで読んでほしいです。

とは言ってもせっかく記事に起こしたので、私なりに皆さんが少しでもこの本に興味を持って貰えるように言葉を尽くしてみたいと思います。

著者の荻原浩さんは非常に”ハズレ”の少ない作家さんです。そのほとんどはユーモアに溢れたもので、特に中年男性の哀愁や笑いを扱わせたら日本一です。 「笑って泣ける」なんて使い古された言葉かもしれませんが、まさに当てはまる作品を多数発表されています。

どれも読んで貰えば楽しめるのは間違いないのですが、この作品「明日の記憶」は抜きん出ています。

アルツハイマーというテーマは残酷かもしれませんが、それゆえに感情を揺さぶるアイテムでもあります。
”感情が動く”ということは、そこにはドラマが生まれるのは必然です。
笑いの要素は少し。作品全体には記憶をじわじわと失っていく男の恐怖や悲しみが漂っています。 

しかし、暗くジメジメした気分にならないのは著者のバランス感覚がなせる業なのでしょう。

悲しいからこそ、温かみを感じる。喜びがあるからこそ、失う恐怖に震える。

序盤こそゆっくりと物語は進みますが、中盤以降は目が離せなくなってしまいます。
私は翌日、仕事だというのに泣きながら明け方まで読み続けました。 

山本周五郎賞を受賞したのも納得の最高小説です。

○映画化もしている

この作品には面白い逸話があります。

ニューヨークで撮影を行なっていたとある俳優さん。遠い異国の地での撮影にストレスは付き物。それを紛らわせるために読んでいたのがこの本、「明日の記憶」です。元から知っていた訳ではなく、たまたま書店で手にしただけだったそうです。
何気なく読んでみるとその素晴らしい内容に驚愕。読み終わっても興奮は冷めやらず、黙っていられなくなり著者の荻原浩さんに直接、映画化のお願いをしたそうです。

はい、その俳優さんとはこの方




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 日本を代表する名優、渡辺謙でした。

映画では主人公を務めています。まあ、私は観ていないのですが…。すいません、好きな作品の映像化は見ないようにしているのです。

 

○読者層を選ばない

今までにこの本を5人ぐらいに読んでもらいましたが、失敗したことはありません。「ただ単に相手が気を使っただけだろ」というツッコミは無しで。

会社の後輩から先輩、奥さんまで全員声を揃えて「泣いた」と言ってくれました。

老若男女問わず楽しんで貰えるのは私の実感としてあります。

物語は熱中すればするほど、現実世界から離れられるほど、ストレスを軽減させる効果があります。
ぜひ、上質なこの物語を皆さんも味わってみて下さい。

注:電車の中とかで読むのは危険だし、人目を気にして涙を我慢しながら読むのは勿体無いと思うので、部屋などでゆっくりと没頭してもらいたいです。


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