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『時間を忘れさせる』最強小説3選!

 

バカに必要なもの。
それは「物語」
かのベンジャミン・フランクリン(誰なのかは知りません)は言いました。


  "今日という一日は、

   明日という日の

   二日分の値打ちがある。"

そんな貴重な「今日」という時間でさえも無駄遣いしてしまう小説を紹介します。

読み始めたら止まらない、やめられない、結末へとひたすら突っ走るのみ。

 

今回は「未来」「過去」「現在」とそれぞれ違った時代を扱った作品を取り上げます。

ぜひ、ご賞味あれ。
 

1.  新世界より

著 貴志祐介

 



 

1000年後の日本を描いた超絶技巧・天才的アイデア満載・空前絶後…etc、な最強小説。

寡作な代わりに面白い小説しか書かない、小説界の冨樫との呼び声高い貴志祐介の代表作。

第29回SF大賞受賞は伊達じゃありませんが、この物語にはそんな肩書さえも必要ないぐらいの圧倒的な力に溢れています。

著者お得意のリーダビリティが遺憾なく発揮され、私達は彼の頭脳の中を濁流に飲まれるかのように流されるだけです。

 

これを超えるエンターテイメントは現れないのではないかと心配になってしまうほどの傑作です。
 

2.  オリンピックの身代金

著 奥田英朗

 


 



昭和39年、東京オリンピック開催に向け沸き立つ日本国民をよそに、ひとりの東大生が国家に牙を剥く。

と書くとなにやら暴力的なイメージを持たれるかもしれませんが、熱気に溢れたこの作品の根底には主人公の抱える悲しみが漂っています。

あまりにもリアルな描写に本当にあった事件なのではと錯覚しそうになります。これも作者の技量のなせる技。

読めば必ず主人公に感化され、一緒に東京オリンピックの妨害に走ることになります。

滴る汗。立ち昇る熱気。それが高度経済成長期の日本の空気と相まって特有の興奮を私達にもたらします。

とにかく暑い、熱い。

どんなに寒い時期だろうと、この熱量には敵いません。最強の暖房小説ここに見参です。


3.  ジェノサイド 

著 高野和明

 





 

創薬化学を専攻する大学院生・研人のもとに死んだ父からのメールが届く。傭兵・イエーガーは不治の病を患う息子のために、コンゴ潜入の任務を引き受ける。二人の人生が交錯するとき、驚愕の真実が明らかになる――。

 

すいません。amazonの紹介文を丸々拝借しました。

 

こちらの作品は特に予備知識なしで読んで頂きたい。

というのも、2011年3月に発表されたのですが、発売と同時に各書店で今年度No.1と謳われ、多くの書店員の心を掴んでいるのがうかがえました。

販売のプロが勧めるのも頷けます。

この小説、スピード感が尋常じゃありません。めくるめく展開に脳汁がダラダラ出ているのが分かります。途中で止めるのは苦痛とさえ言えましょう。

それこそ、乗ったジェットコースターから飛び降りるようなものです。そんなことしたら死んじゃいますよね?

なにが起こるか分からない。実生活ではなかなかそんな経験は出来ませんが、小説なら関係ありません。だからこそ予備知識なしでこの物語に没入してもらいたいのです。

思う存分、主人公たちと冒険を楽しんでください。

夢の中まで侵食してくること請け合いです。

ちなみに私は、主人公たちとコンゴの森を中を汗みどろで走り回った夢を見た後、仕事に向かいました。

普段、忙しくて大嫌いだった職場がその日はやけに平和に見えたものです。



以上、管理人がオススメする時間を忘れさせる小説でした。