俺だってヒーローになりてえよ

何が足りないかって、あれだよあれ。何が足りないか分かる能力。

【随時更新】ストレス発散に最適な泣ける小説を紹介する

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※2017年4月21日更新

 

どうも。

今回は泣ける小説をひたすら紹介していきたいと思う。

涙を流すというのはストレス発散には持って来いである。このストレス社会だ。ストレス解消できるアイテムがあるのならば、有効活用しないわけにはいかないだろう。

ぜひ日々の生活で溜まりに溜まってしまった心の汚れを、この珠玉の作品たちで洗い流してもらいたい。

 

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1. 明日の記憶

 


知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ、頭痛、不眠、目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。
上質のユーモア感覚を持つ著者が、シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。

笑いと泣きというのは、実は根っこの部分は同じである。どちらも興奮を抑えようとする脳の働きから起きる現象なのだ。
なのでユーモア作品を得意とする荻原浩がこんなに泣ける小説、しかも傑作を生み出せたのは当然のことかもしれない。

若年性アルツハイマーという重いテーマを、残酷に、そして爽やかに描き出している。

今まで数えきれないほどの作品を読んできた私だが、ここまで心に刻まれたものはないと断言できるほどである。

2. くちびるに歌を

 


長崎県五島列島のある中学合唱部が物語の舞台。合唱部顧問の音楽教師・松山先生は、産休に入るため、中学時代の同級生で東京の音大に進んだ柏木に、1年間の期限付きで合唱部の指導を依頼する。
それまでは、女子合唱部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ、男子生徒が多数入部。ほどなくして練習にまじめに打ち込まない男子部員と女子部員の対立が激化する。
一方で、柏木先生は、Nコン(NHK全国学校音楽コンクール)の課題曲「手紙~拝啓 十五の君へ~」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう、部員たちに宿題を課していた。
提出は義務づけていなかったこともあってか、彼らの書いた手紙には、誰にもいえない、等身大の秘密が綴られていた--。
奥さん曰く、「キラキラしすぎて見てられない」。
学生の部活動ってのはいい。
私も高校3年間を吹奏楽部で音楽に捧げてきたクチなのでよく分かるのだが、スポーツなんかと違って、勝敗が明確ではない。審査員はいるし技術的な部分も評価はされるが、究極的な”好み”には勝てなかったりする。
順位は決められてしまうが、本当のところ音楽では得点を争うようなことはできない。AKBよりもレッチリの方が優秀だとは言えないのだ。
だから音楽のこういった大会では、ただひたすらに自分たちを高めることしかできない。そこには数字で表せるものはないのだ。
そんな切磋琢磨する中で生まれる想いや、仲間との関係。これが青春でなくてなにが青春であろうか。
暗い学生生活を送っていたようなアンデット系の方には毒になるかもしれない。それくらいキラキラの青春物語である。

ちなみに泣き所になる部分は、誰も想像できないような用意のされ方をしている。乙一の腕が冴え渡るそのシーンも楽しんでいただきたい。

3. カラフル



生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。
なかなか紹介が難しい作品である。だが紹介しないわけにはいかない。なぜなら名作だからである。
これは児童文学だ。だが大人が読むべき作品である。できればそう構えずに「どうせ児童文学だろ?」と舐めてかかってもらいたい。
それだけを守ってもらえれば泣けることを保証できる。読んだら他の人に勧めずにはいられない感動を抱くことだろう。
極上である。ええ。

4. 永遠の0



「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。
特攻隊をテーマにした作品である。
きっと日本人は特攻隊が絡むと泣けるようにできているようだ。私はそれをこの作品で自覚してしまった。
割りと長めの作品だが泣き所は一箇所ではなくて、各章で泣き所が用意されている。
史実がどうのとか、他の作品からのパクリだとか色々言われているが、「泣ける」という点においては最上級だと思う。こんなに効率よく泣ける小説はない。

5. 世界の中心で、愛をさけぶ



「ぼくにとってアキのいない世界はまったくの未知で、そんなものが存在するのかどうかさえわからないんだ」「大丈夫よ。わたしがいなくなっても世界はありつづけるわ」朔太郎とアキが出会ったのは、中学2年生の時。落ち葉の匂いのファーストキス、無人島でのふたりきりの一夜、そしてアキの発病、入院。日に日に弱っていくアキをただ見守るしかない朔太郎は、彼女の17歳の誕生日に、アキが修学旅行で行けなかったオーストラリアへ一緒に行こうと決意するが―。好きな人を失うことは、なぜ辛いのか。321万部空前のベストセラー、待望の文庫化。
売れ過ぎである。
私のポリシーとして売れ線の本は買わないようにしているのだが、友人から紹介されて嫌々読んだところ…。

ストーリーに意外性はない。むしろ凡庸だと思う。
しかし、ただのベストセラーだと侮るなかれ。やや硬質だが、温かみのある文章から綴られるこの物語は、なぜか人の心をがっちりと掴む力がある。
「どうせただの流行りもんだろ?」と嫌悪感さえ持ちながら読んでいた私でさえ泣かせるぐらいなのだから、もっと純粋に読める方なら号泣することは間違いないだろう。

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6. 犬と私の10の約束

 

「私を信じてください。それだけで私は幸せです」「私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください」。ゴールデンレトリバーのソックスを飼う時、母は幼いあかりに10の約束をさせた。しかし大人になるにつれその関係に微妙な変化が生まれ…。「でも私にはあなたしかいません」。愛犬と少女の絆を描く、涙なくしては読めない感動物語。

これは…犬を飼った経験がある方は崩れ落ちることだろう。私なんかもう、上の紹介文を読んだだけで若干泣きそうである。

犬に限らずペットを飼っている人、飼った経験のある人は必読の書だ。

これはやられるぞ。

 

7. 世界から猫が消えたなら

 郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、奇妙な取引を持ちかけてくる。
「この世界からひとつ何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得ることができる」
僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計……そして、猫。
僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。
2012年の本屋大賞にノミネートされたこちらの作品。映画化もされ、例によってヒロインは宮崎あおいという鉄板キャスティング。そりゃあ人気が出るってもんである。
作者が恥ずかしがり屋なのか、おちゃらけて空気を壊してしまうところも見られる。しかし随所に散りばめられた母親や周囲の人間、そして愛猫との記憶がいい味を出している。
読者を泣かせるために”死”というアイテムは有用である。だがあまりにも直截な使い方をすると台無しになってしまう性質がある。
その点で言えば、この作品は文句なしである。上品な使い方が出来ているからこそ、我々の涙を誘うのだろう。
 

8. 閉鎖病棟

 
とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった……。彼を犯行へと駆り立てたものは何か? その理由を知る者たちは――。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。 
『明日の記憶』に続き、こちらも山本周五郎賞受賞作である。
登場人物たちのほとんどが精神病患者であるというなかなか珍しい作品。
彼らの言動や心理状態に最初は拒否反応を示してしまうかもしれない。だが本当は私達の中にも異常な部分はあって、彼らとそう変わらないかもしれないし、彼らの方がある意味純粋で人間らしいのではないかと思ってしまう。
感動シーンはそこまで派手なものではないものの、しっかりと心まで響く素晴らしいものである。
現役精神科医が書いているだけあって、非常に具体的な内容で勉強になる部分もある。 
 
 

9. とんび

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。 
この作品を読んで重松清の筆巧者っぷりを思い知らされた。すげえ人だってのはなんとなく分かっていたけれど、『とんび』を読んで完全に自分たちとは別次元にいる御方なのだと認識を改めさせていただいた。
彼の作品は一貫して「家族」というものをテーマに含んでいる。これは非常に作家として強力な武器である。なぜならこの世に「家族」に縁のない人はおらず、どこかしらで重松清作品との関わりが生まれるからだ。
現に『とんび』の時代感なんぞまったく分からない私でも、ヤスさんとアキラの絆は胸に来るものがある。これも物語の中に「家族」という普遍なるテーマを据えているからだと思う。
 
映像化はあまり好きでない私だが、『とんび』に関してはそれなり成功していると感じた。というか、内野聖陽の演技が素晴らしすぎて説得されてしまった。
 
 
以上。継続して更新させていただく。
 

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